今回の登録販売者って
何を販売できるの?
薬局等で医療品(第1類医薬品以外)を販売する資格だよ。
詳しく見てみよう。
登録販売者とは
現在、ドラックストアなど医療品を買うことが容易に出来るようになりましたが、その市販されている医療品(一般用医薬品)を販売できるのは、薬剤師と登録販売者に限られています。
副作用や薬の飲み合わせについて特に注意を要する一部の医薬品(第1類医薬品)を販売できるのは薬剤師に限定されており、登録販売者はそれ以外の医薬品(第2類医薬品、第3類医薬品)の販売ができます。
2009年、医療品販売を容易にすることで医療費を抑制するため、また慢性的な薬剤師不足や負担軽減などの理由で登録販売者ができました。
国家資格の一種と言われていますが、試験問題や登録など各都道府県が管理しており公的資格とも言われています。
登録販売者 | 薬剤師 | |
資格の位置づけ | 都道府県知事の登録 | 厚生労働大臣の免許 |
仕事内容 | 医療品の販売 | 医療品の調剤、販売 |
販売できる医療品の種類 | 第2類医薬品、第3類医薬品のみ | すべての医薬品 |
都道府県が実施してるって
どんな違いなの?
申込み場所も試験問題も各都道府県で違うから
それぞれ見ていこう。
受験するためには
受験資格
各都道府県共通で、誰でも受験できる。
申込み場所/試験日/受験費用
各都道府県による異なる。(各都道府県の薬務主管課へ)
滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、徳島県の2府4県は”関西広域連合”でまとめて実施されている。
登録販売者試験は全42箇所の申込場所があり、年に一回実施されます。
当クラブで各地域ごとに一覧にして紹介するよ。
未定・予定のところもあるから受験するときは
改めて”各都道府県の薬務主管課”で確認してね。
♣試験日 ♣受付期間 ♣試験費用 ♣令和3年度の合格率 を一覧にしました。
北海道地方
令和4年度日程
都道府県 | 試験日 | 受付期間 | 受験費用 | 令和3年度 合格率 |
北海道 | 令和4年8月31日(水) | 令和4年6月7日~6月28日 | 18,200円 北海道収入証紙 | 42.4% |
東北地方
令和4年度日程
都道府県 | 試験日 | 受付期間 | 受験費用 | 令和3年度 合格率 |
青森県 | 令和4年8月31日(水) | 令和4年6月22日~6月28日 | 17,600円 青森県収入証紙 | 39.4% |
岩手県 | 令和4年8月31日(水) | 令和4年6月15日~6月28日 | 17,600円 岩手県収入証紙 | 41.3% |
宮城県 | 令和4年8月31日(水) | 令和4年6月6日~6月28日 | 17,600円 宮城県収入証紙 | 43.4% |
秋田県 | 令和4年8月31日(水) | 令和4年6月7日~6月28日 | 17,600円 秋田県収入証紙 | 32.7% |
山形県 | 令和4年8月31日(水) | 令和4年6月7日~6月28日 | 17,600円 山形県収入証紙 | 38.5% |
福島県 | 令和4年8月31日(水) | 令和4年5月31日~6月28日 | 17,600円 福島県収入証紙 | 35.4% |
関東地方
令和4年度日程
都道府県 | 試験日 | 受付期間 | 受験費用 | 令和3年度 合格率 |
茨城県 | 令和4年9月6日(火) | 令和4年6月20日~7月1日 | 15,000円 茨城県収入証紙 | 47.8% |
栃木県 | 令和4年9月6日(火) | 令和4年6月20日~6月24日 | 15,000円 栃木県収入証紙 | 42.8% |
群馬県 | 令和4年9月6日(火) | 令和4年6月20日~7月1日 | 15,000円 「払込書」又は「群馬県証紙」 | 50.9% |
埼玉県 | 令和4年9月11日(日) | 令和4年5月23日~6月3日 | 15,000円 埼玉県収入証紙 | 40.8% |
千葉県 | 令和4年9月11日(日) | 令和4年6月20日~7月8日 | 14,000円 千葉県収入証紙 | 41.4% |
東京都 | 令和4年9月11日(日) | 令和4年5月23日~6月3日 | 13,600円 指定の金融機関の窓口 | 43.2% |
神奈川県 | 令和4年9月11日(日) | 令和4年5月23日~6月3日 | 14,300円 神奈川県収入証紙 | 35.4% |
中部地方
令和4年度日程
都道府県 | 試験日 | 受付期間 | 受験費用 | 令和3年度 合格率 |
新潟県 | 令和4年9月6日(火) | 令和4年5月30日~6月17日 | 15,000円 新潟県収入証紙 | 46.2% |
山梨県 | 令和4年9月6日(火) | 令和4年6月13日~6月24日 | 14,000円 山梨県収入証紙 | 44.5% |
長野県 | 令和4年9月6日(火) | 令和4年5月30日~6月10日 | 15,300円 長野県収入証紙 | 46.1% |
富山県 | 令和4年9月7日(水) | 令和4年6月6日~6月17日 | 15,000円 富山県収入証紙 | 53.3% |
石川県 | 令和4年9月7日(水) | 令和4年6月6日~6月17日 | 15,000円 石川県証紙 | 51.9% |
福井県 | 令和4年8月28日(日) | 令和4年6月13日~6月27日 | 13,000円 福井県収入証紙 | 48.8% |
岐阜県 | 令和4年9月7日(水) | 令和4年6月6日~6月17日 | 15,000円 岐阜県収入証紙 | 53.0% |
静岡県 | 令和4年9月7日(水) | 令和4年6月6日~6月10日 | 15,000円 静岡県収入証紙 | 57.0% |
愛知県 | 令和4年9月7日(水) | 令和4年6月13日~6月17日 | 15,000円 愛知県収入証紙 | 59.1% |
近畿地方
令和4年度日程
都道府県 | 試験日 | 受付期間 | 受験費用 | 令和3年度 合格率 |
三重県 | 令和4年9月7日(水) | 令和4年6月13日~6月24日 | 15,000円 三重県収入証紙 | 52.2% |
奈良県 | 令和4年9月25日(日) | 令和4年6月9日~6月15日 | 13,000円 奈良県収入証紙 | 48.9% |
関西広域連合
関西広域連合:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、徳島県の2府4県
令和4年度日程
都道府県 | 試験日 | 受付期間 | 受験費用 | 令和3年度 合格率 |
関西広域連合 | 令和4年8月28日(日) | 令和4年6月3日~6月13日 | 12,800円 金融機関窓口※ | 56.3% |
※ 関西広域連合公金収納取扱金融機関の 本・支店窓口にて
中部・四国地方
令和4年度日程
都道府県 | 試験日 | 受付期間 | 受験費用 | 令和3年度 合格率 |
鳥取県 | 令和4年11月8日(火) | 令和4年8月9日~8月23日 | 14,300円 鳥取県収入証紙 | 60.4% |
島根県 | 令和4年11月8日(火) | 令和4年8月9日~8月23日 | 14,000円 島根県収入証紙 | 57.4% |
岡山県 | 令和4年11月8日(火) | 令和4年8月9日~8月23日 | 15,000円 岡山県収入証紙 | 64.9% |
広島県 | 令和4年11月8日(火) | 令和4年8月9日~8月23日 | 15,000円 金融機関又は コンビニ | 66.7% |
山口県 | 令和4年11月8日(火) | 令和4年8月9日~8月23日 | 14,110円 山口県収入証紙 | 68.8% |
香川県 | 令和4年11月8日(火) | 令和4年8月9日~8月23日 | 15,000円 香川県証紙 | 63.6% |
愛媛県 | 令和4年11月8日(火) | 令和4年8月9日~8月23日 | 15,000円 愛媛県収入証紙 | 64.6% |
高知県 | 令和4年11月8日(火) | 令和4年8月9日~8月23日 | 15,000円 高知県収入証紙 | 52.4% |
九州地方
令和4年度の試験日のみ決定。
受付期間などは8月上旬・中旬頃に掲載される予定。
都道府県 | 試験日 | 受付期間 | 受験費用 | 令和3年度 合格率 |
福岡県 | 令和4年12月11日(日) | 令和3年8月23日~9月3日 | 13,000円 福岡県領収証紙 | 48.6% |
佐賀県 | 令和4年12月11日(日) | 令和3年8月23日~9月3日 | 13,000円 佐賀県収入証紙 | 39.4% |
長崎県 | 令和4年12月11日(日) | 令和3年8月23日~9月3日 | 13,000円 長崎県収入証紙 | 44.0% |
熊本県 | 令和4年12月11日(日) | 令和3年8月23日~9月3日 | 13,000円 熊本県収入証紙 | 43.9% |
大分県 | 令和4年12月11日(日) | 令和3年8月23日~9月3日 | 13,000円 現金書留の郵送 | 43.4% |
宮崎県 | 令和4年12月11日(日) | 令和3年8月23日~9月3日 | 13,000円 宮崎県収入証紙 | 42.9% |
鹿児島県 | 令和4年12月11日(日) | 令和3年8月23日~9月3日 | 13,000円 鹿児島県収入証紙 | 35.1% |
沖縄県 | 令和4年12月11日(日) | 令和3年8月23日~9月3日 | 13,000円 沖縄県収入証紙 | 37.0% |
受験手数料は普段購入しない収入証紙が
多いから、注意して申込みしよう。
合格率
令和3年度 全国合格率49.3%
(最も低い県:秋田県、最も高い県:山口県)
下記に地域毎合格率一覧を示す。(試験申込み場所は42箇所)
地域名 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
北海道 | 2,236 | 948 | 42.4% |
東北 | 5,536 | 2,189 | 39.5% |
関東 | 17,840 | 7,933 | 44.5% |
中部 | 11,309 | 6,050 | 53.5% |
近畿 | 1,416 | 717 | 50.6% |
関西広域連合※ | 9,402 | 5,295 | 56.3% |
中国・四国 | 5,591 | 3,575 | 63.9% |
九州 | 7,740 | 3,375 | 43.6% |
年度計(全国) | 61,070 | 30,082 | 49.3% |
※ 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、徳島県(2府4県合計)
合格率だけ見ると結構な差があるね。
試験問題はどうなんだろう?
試験内容
登録販売試験は、厚生労働省が年1回改定する「試験問題作成の手引き」および「例題」に準拠し、各都道府県が問題を作成して試験を実施している。
筆記試験(マークシート方式)
下記の5つの分野から出題されます。(合計120問)
- 医薬品に共通する特性と基本的な知識(20問)
- 人体の働きと医薬品(20問)
- 主な医薬品とその作用(40問)
- 薬事関連法規・制度(20問)
- 医薬品の適正使用・安全対策(20問)
合格基準は、下記の2つを満たす必要があります。
- 全体の正答率が70%以上
- 各分野の正答率が35%以上、または40%以上(各都道府県により異なる)
10ブロックごとの試験問題は違うけど、
試験内容は一緒だから
5つの分野の基礎を勉強しよう。
勉強方法
登録販売者は、医療品を取り扱うため薬の名前や薬の作用・成分など覚えることが多いです。図解や表などで整理し、セットで覚えるようにしましょう。
各都道府県で過去の問題、正答を公開しています。基礎や要点を把握できたら、時間を計り解いてみると自信に繋がります。
おすすめ本
必要な知識がわかりやすく解説されており、一問一答形式で確認できます。大量のカタカナを覚える必要があり、イラストとゴロ合わせで暗記できるため、初心者さんにおすすめな一冊です。
いちばんわかりやすい!登録販売者 合格テキスト [ コンデックス情報研究所 ] 価格:1,870円 |
要点を絞っており、重要なポイントを一問一答形式で覚えられる。コンパクトで持ち運びに便利なため、スキマ時間を活用し試験ギリギリまで活用ができます。
ユーキャンの登録販売者 これだけ!一問一答&要点まとめ 第6版 (ユーキャンの資格試験シリーズ) [ ユーキャン 登録販売者試験研究会 ] 価格:1,870円 |
試験合格したら
登録販売者試験に合格したら、販売従事登録をする必要があります。
また登録販売者としての仕事をするためには、直近5年のうち2年間の実務経験が必要です。
(直近5年のうち、試験合格前の実働実績も2年間の実務経験に含まれます)
流れをフローで作成してみたよ。
<店舗管理者とは>
各店舗に一人配置が義務付けられている者のこと。
薬剤師と管理者要件を満たした登録販売者しかなれません。
<登録販売者の店舗管理者要件>
2021年8月に改正され、直近5年という縛りが緩和されました。(2と3が追加)
~次の3つのいずれかに該当すること~
- 直近5年間のうち、2年以上の経験があり、累計1920時間以上勤務していること
- 店舗管理者または区域管理者としての業務の経験があり、
2009年6月1日以降に、通算して2年(1920時間)以上の実務・業務経験があること - 2009年6月1日以降に、通算して5年(4800時間)以上の実務・業務経験があり、
省令に規定する研修と同等以上の研修を通算して5年以上受講していること
総括
当クラブでは、登録販売者を”転職・復職”に分類しました。
都道府県ごと(ブロック毎)に試験があり、試験問題の違いで合格率に差があります。受験する都道府県はいかがでしょうか?
試験を受けて合格し販売従事登録を受けた後、”研修中の登録販売者”として全国で働くことができます。2年間の実務経験を積むことで”正規の登録販売者”として単独で第1類医薬品以外は販売できます。
薬剤師などがいない店舗では条件を満たせば、店舗管理者というレベルアップもめざせ、薬局やドラックストアなどで働く人、働きたい人には大変有利になる資格です。
医薬品を取り扱う専門家である登録販売者の知識は、仕事以外でも、副作用や飲み合わせなどが自然と身につき安心して生活ができます。
転職・復職のため、自分や家族のために、登録販売者をおすすめします。